ベストプレープロ野球と箱庭ゲームの世界

僕が一番熱中したゲームは、92年に出た「ベストプレープロ野球スペシャル」である。

巨大なカセットを採用することで、2リーグ同時進行が可能になった。もちろん日本シリーズもあり。さらには人工芝と土に加えてドーム球場も選べるようになり、ここにおいてベスプレは遂に完成の時を迎えたのだ。

 

このゲームは発売後にバグがあることが発覚して回収騒ぎになったためか、今ではほとんど存在が抹殺されているような状態なのである。もっとも、このバグというのは普通にプレイしているぶんには何の支障もないものなのだが。

とにかく、僕はこのベスプレ・スペシャルにデータを入力しては延々とペナントレースを眺めるという毎日を送っていた。極度の自律神経失調症でほとんど身動きすることもできず、テレビ画面の前に座っているのも辛くて、横になったままファミコンのコントローラーをいじっていたような記憶がある。

当時はかなりヤケクソで、半ば気が狂っていたのだろう。

 

bestplay

 

現実世界に何の希望もないので、ゲームと読書というフィクションの世界に逃避するしかなかったのである。特にゲームでは、作品の中に別世界が実在するような箱庭的な世界観が好きだった。これも逃避願望の現われなのだろう。今でも自由度の高いオープンワールドゲームが好きで、スカイリムなどは昔を思い出しながらやっている。

ファミコンでは三国志もののRPG「天地を喰らう2 諸葛孔明伝」に熱中した。これは三国志なのにRPGという異色の作りで、とにかくボリューム感が満点であり、延々やっているうちに広大な大陸を実際に旅しているような、妙な錯覚を覚えるところがすきだった。

僕はゲームをやっていて熱中のあまり徹夜する、というのを初めて経験した(笑)。

この少しあとのことだが、PCゲームの「闘神都市2」にも同じような印象を覚えて熱中し、ちょっとゲームと現実の区別がつかなくなったものである。ボリュームがあってどこまでも続くようなストーリー構成に弱いようだ。というか、はっきり言えばやはり頭がおかしかったのだろう。

 

話をベスプレに戻すと、スペシャルのバグ騒ぎですっかりケチがついたこのシリーズ、スーファミ版の発売は中止になるし薗部さんはダビスタに集中するしで、完全に忘れられたゲームになってゆく。

その後、最後の集大成的なソフトとしてPC版が発売された。これは圧倒的に操作性がよくて球場データの改変もできるという神ゲーだったが、出荷数があまりに少ないので市場に出回らず、現在ではオークションで数万から十数万の値段がついている。はっきり言って、無茶である。

2002年に出たGBA版は、基本的にPC版の移植のようである。現在ではスマホでダウンロードして遊ぶことが可能なので、興味のある人には断然、こちらをお薦めしたい。(僕はシンプルなスペシャルが今でも一番好きなのだが)

ただ、PS2で出た「新ベストプレープロ野球」はダメだったなあ。中途半端にビジュアルを強化したことが、全部裏目に出てしまった。CD-ROMで出すのなら、ファミコンとPCの過去作を全部収録したコレクションにすればよかったのに。

 

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